犬の昆虫食について

犬の昆虫食のメリットとデメリット!アレルギーを持つ犬の救世主!

昆虫食は栄養価が高く低コストで作れるので、人間の未来食として注目が高まっています。

そして犬・猫用の昆虫食が販売されたりと昆虫食のマーケットは年々大きくなっていると言えるでしょう。

昆虫ベースのドッグフードで注目すべきは高タンパクかつ低アレルゲンな特徴。

アレルギーを持つ愛犬のペットフードとして考えている方も多いと思います。

そこで今回は犬の昆虫食のメリットとデメリットについて解説していきます。

先にメリットとデメリットを下記に書きます。

・メリット

  1. アレルギー性が低い
  2. 栄養価が高い
  3. 嗜好性が高く食いつきが良い

・デメリット

  1. 研究が少ない
  2. イメージが悪い

それぞれ詳しく説明していきますね

内部リンク
おすすめの昆虫ベースのドッグフードを紹介
国内で買える数少ない昆虫ベースドッグフードを紹介します

犬の昆虫食のメリット3つ

昆虫はアレルギー性が低い

近年犬の食物アレルギーが増えています。

そんな中、アレルギー性の高い牛肉や鶏肉、または小麦やトウモロコシを避けた“低アレルゲン”のドッグフードが次々登場してきました。

愛犬を大事にしている方であればなるべくアレルギー性が低いドッグフードを選びたいと思うのが心情でしょう。

アレルギーを気にする方であれば、昆虫ベースのドッグフードはオススメできます。

昆虫ベースのドッグフードは犬にとって刺激が低くアレルギー性が低い事が研究でも分かっていまして、下記の論文の結果が非常に参考になります。

Effect of an insect protein-based diet on clinical signs of dogs with cutaneous adverse food reactions.

タイトルの日本語訳は「皮膚タンパク質食物反応のある犬の臨床兆候に対する昆虫タンパク質ベースの食事の影響」です。

この論文を簡単に要約すると、

食物が原因のアトピー性皮膚炎の犬20匹を対象に、昆虫タンパク質ベースの食事を2週間与え、影響を観察する実験
になります。

そして研究の結果をまとめると下記になります。

  • 20匹のうち12匹の症状が改善
  • 被毛の質に至っては14匹が改善
  • ただ、痒みに有効的な変化は見られなかった

痒みに効果は無いようですが、皮膚や被毛の症状が改善された事がわかります。

これは肉や魚アレルギーの犬にとって、昆虫食ベースのエサが代わりになり得る実験結果だと言えるでしょう!

タンパク質やビタミン類が豊富で栄養価が高い

昆虫食は栄養価が高いことで知られています。

日本応用動物昆虫学会賞も受賞している昆虫食の権威である”三橋淳”氏が著書『昆虫食古今東西』で下記のように述べています。

一般的にいって、昆虫の栄養価は高く、特にタンパク質と脂質を多く含み、また、生体に重要なミネラルやビタミンを多く含むものも知られている。
引用元:三橋淳(2010)『昆虫食古今東西』株式会社工業調査会

「具体的に昆虫の栄養はどれぐらいあるのか?」

気になると思いますので、昆虫食の栄養素をまとめた表があるので引用しますね。

タンパク質 脂質
カイコ蛹 67.77% 32.23%
イナゴ 76.76% 5.50%
トノサマバッタ 67.49% 21.18%
コオロギ(成虫) 63.90% 19.90%
セミ幼虫 67.46% 17.61%
イエバエ 59.65% 19.00%
ミールワーム 48.32% 34.63%
牛肉(かたロース) 56.00% 40.70%
豚肉(かたロース) 72.20% 23.80%
鶏肉(むね皮つき) 52.10% 45.98%

水野壮(2016).現代の昆虫食の価値 ―ヨーロッパおよび日本を事例に―
国際交流研究 : 国際交流学部紀要 18,160-161.

表を見ると昆虫のタンパク質の割合は豚肉よりは低いですが、牛肉と鶏肉より高い事が分かります。

まさか昆虫が肉よりタンパク質が高いと思わなかった!という方も多いのではないでしょうか。

また、魚に含まれるオメガ脂肪酸(DHA・EPA)も昆虫には含まれています。

肉と魚の栄養分の良いとこどりをしたのが昆虫食と言えるでしょう。

また、タンパク質は犬の体の20%を占めるほど重要な成分です。

血・骨・筋肉・皮膚・被毛を作るのに欠かせない成分であり、犬のライフラインとも言えます。

良質なタンパク質を求める犬にとって、昆虫食はかなり有効な食材です。

良質なタンパク質を豊富に含むドッグフードを知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

良質なタンパク質がいっぱい取れるドッグフード5選!選び方も解説!良質なタンパク質をたくさん取れるドッグフードを5個紹介しています。また、良質なドッグフードの選び方についても解説。...

嗜好性が高く食いつきが良い

食いつきはドッグフードにとって重要な要素。

いくら栄養価が高くてアレルギー性が低くても、犬が食べてくれないと意味がありませんよね。

その点、昆虫ベースのドッグフードはかなり食いつきが高いです。

上述した「皮膚タンパク質食物反応のある犬の臨床兆候に対する昆虫タンパク質ベースの食事の影響」でも、19頭の犬がパクパクとエサを食べていたと報告されています。

昆虫食ベースの「ヨラドッグフード」もかなり食いつきがよく、肉や魚のドッグフードには見向きもしなかった犬もパクパク食べたという口コミが多く寄せられています。

ドッグフード以外にも、日常的に犬は虫を食べています。

セミやハチ、ゴキブリなどの昆虫を犬が捕まえて食べているシーンを見た飼い主の方は多いのではないでしょうか?

犬にとって昆虫は美味しい味や匂いがするのかもしれませんね!

犬の昆虫食のデメリット2つ

研究が少ない

実は、昆虫ベースのドッグフードは最近出てきたばかり。

イギリスのスタートアップ「Yora」は2019年に昆虫ベースのドッグフードを開発しました。

短期的に昆虫ベースのドッグフードを食べた経過観察はありますが、長期的な結果はまだ出ていません。

長年食べ続けた結果、どうなるのかが分からないのが懸念点と言えます。

イメージが悪く抵抗がある

「昆虫食」というと良いイメージを持つ方はまだまだ少ないです。

“ゲテモノ”という扱いをしている人の方が多いのではないでしょうか。

そんなイメージの悪い昆虫ベースのドッグフードを愛犬にあげるなんて…と抵抗を覚える方も多いはず。

実際は低アレルゲン・高栄養価・食いつき良しという優れたドッグフードなのですが、やはりイメージが悪い事がネックです。

初めの悪いイメージさえ取り除けば、愛犬を健康に育てるドッグフードとして活躍してくれるのですが…。

今後、昆虫ベースのドッグフードがもっとメジャーになればイメージも変わっていく事が考えられます。

イメージの悪さについては、しばらくの間目をつむるしかないかもしれません。

まとめ

今回は犬の昆虫食のメリットとデメリットについて解説しました。

最後にもう一度メリットとデメリットをまとめますね。

・メリット

  1. アレルギー性が低い
  2. 栄養価が高い
  3. 嗜好性が高く食いつきが良い

・デメリット

  1. 研究が少ない
  2. イメージが悪い

昆虫ベースのドッグフードは、アレルギーも沢山持つ犬でもパクパク食べる事ができます。

アレルギーに悩んでいた飼い主にとってまさに救世主のようなドッグフードと言えるでしょう。

まだ登場してから日が浅いので、どうしても長期の観察結果は得られていなかったり、昆虫食自体のイメージが悪かったりとデメリットもあります。

しかし、アレルギー性が低い事や栄養価が高い事は研究によってハッキリと示されていますので、愛犬のアレルギーに悩む飼い主の方にとって試してみる価値は十分にあるのではないでしょうか。